2011年 04月 02日
理不尽な貧富の差 |
先月、雑誌「Forbes(フォーブス)」で2011年世界長者番付が発表されました。
世界で最も多くの億万長者が住む都市、それは『モスクワ』で、79人。
次がニューヨークで58人。
驚いちゃいました。
豊富な資源を背景にして経済が好調とはいえ、まだモノもシステムもインフラも都市環境も不十分なロシアの首都に、世界で最も多くの億万長者が住むとはちょっと違和感があります。
そして、ロシアNo.1、世界ランク14位は『ノヴォリペツク製鉄』の会長ウラジミール・リシン氏。
これ、リペツクにあります。またまたビックリ!
田舎都市リペツクは、なんとロシアNo.1の億万長者の御膝元なのです。
ですが、ロシアの人々はこのニュースに興味を示さず、ウンザリした気分になるようです。
なぜかと言うと…
ロシアには『オリガルヒ』という言葉があります。
“新興財閥”と訳されていますが、私にはこの言葉はピンときません。
“棚ぼた成金”とでも訳したらどうかと思います。
ソ連崩壊時、国営企業の民営化をスムーズに進めるために、当時国営企業の担当を国から任命されていた「長」や「支配人」に、企業をまるごと渡してしまったというのですから驚きです!
当然、企業経営のみならず、その資産の全てを“もらっちゃった”人たちがいます。
それが、上記の『オリガルヒ』と呼ばれる人々だそうです。
ソ連の民営化は、それぞれの国民が当時持っていたものをそのまま持ち続ける、という方法で進められたのだとか。理不尽です、それって。
一代で大会社を築き上げた「社会から称賛される企業家」や、知恵と努力でトップに上り詰めた「叩き上げ社長」のような立身出世物語を持つ“お金持ち”では無いので、ビル・ゲイツ氏やウォーレン・バフェット氏のように尊敬されているわけでは無さそうです…
この世界長者番付をもとにした「ロイター」の記事に、「日本は、その経済規模に対して億万長者が非常に少ない」との記述があります。
日本も格差が広がりつつあるとは言うものの、財閥解体や税制システムによる所得再分配などのおかげで未だ『一億総中流』という意識を持つ人が多いと思います。旧ソ連が目指した「人々が平等に暮らせる社会主義」は、実は日本で実現されているという人もいます。
アメリカや日本にも皆が羨む“お金持ち”は存在しますが、その資産を社会貢献や寄付に積極的に使うなど、社会に不公平感を与えない努力をすることで「総中流意識」が保たれているように感じます。
今回の震災でも、個人で何億も寄付した”お金持ち”が大勢います。
やっぱりスゴイなと思います。
理不尽な貧富の差に甘んじ、政治や社会に不満を持って生きなければならないのはツライですね。
改めて、日本は恵まれた暮らしやすい国なんだとわかりました。
世界で最も多くの億万長者が住む都市、それは『モスクワ』で、79人。
次がニューヨークで58人。
驚いちゃいました。
豊富な資源を背景にして経済が好調とはいえ、まだモノもシステムもインフラも都市環境も不十分なロシアの首都に、世界で最も多くの億万長者が住むとはちょっと違和感があります。
そして、ロシアNo.1、世界ランク14位は『ノヴォリペツク製鉄』の会長ウラジミール・リシン氏。
これ、リペツクにあります。またまたビックリ!
田舎都市リペツクは、なんとロシアNo.1の億万長者の御膝元なのです。
ですが、ロシアの人々はこのニュースに興味を示さず、ウンザリした気分になるようです。
なぜかと言うと…
ロシアには『オリガルヒ』という言葉があります。
“新興財閥”と訳されていますが、私にはこの言葉はピンときません。
“棚ぼた成金”とでも訳したらどうかと思います。
ソ連崩壊時、国営企業の民営化をスムーズに進めるために、当時国営企業の担当を国から任命されていた「長」や「支配人」に、企業をまるごと渡してしまったというのですから驚きです!
当然、企業経営のみならず、その資産の全てを“もらっちゃった”人たちがいます。
それが、上記の『オリガルヒ』と呼ばれる人々だそうです。
ソ連の民営化は、それぞれの国民が当時持っていたものをそのまま持ち続ける、という方法で進められたのだとか。理不尽です、それって。
一代で大会社を築き上げた「社会から称賛される企業家」や、知恵と努力でトップに上り詰めた「叩き上げ社長」のような立身出世物語を持つ“お金持ち”では無いので、ビル・ゲイツ氏やウォーレン・バフェット氏のように尊敬されているわけでは無さそうです…
この世界長者番付をもとにした「ロイター」の記事に、「日本は、その経済規模に対して億万長者が非常に少ない」との記述があります。
日本も格差が広がりつつあるとは言うものの、財閥解体や税制システムによる所得再分配などのおかげで未だ『一億総中流』という意識を持つ人が多いと思います。旧ソ連が目指した「人々が平等に暮らせる社会主義」は、実は日本で実現されているという人もいます。
アメリカや日本にも皆が羨む“お金持ち”は存在しますが、その資産を社会貢献や寄付に積極的に使うなど、社会に不公平感を与えない努力をすることで「総中流意識」が保たれているように感じます。
今回の震災でも、個人で何億も寄付した”お金持ち”が大勢います。
やっぱりスゴイなと思います。
理不尽な貧富の差に甘んじ、政治や社会に不満を持って生きなければならないのはツライですね。
改めて、日本は恵まれた暮らしやすい国なんだとわかりました。
by chigasaki-na
| 2011-04-02 22:16
| ロシアの今