2012年 01月 26日
大統領候補も門前払い |
年末年始をはさんで、反政府運動はちょっと小康状態になっていました。
ロシアの大統領ですが、ウィキペディアにはこう書かれています。
『国民による直接選挙で選ばれる。被選挙権はロシアに10年以上居住した35歳以上のロシア市民であること。』
若い世代に選挙権が無いというのは、プーチンさんにとってはプラスでしょう。
イリーナも「選挙は不正で問題だけど、大統領になるのはやっぱりプーチンだと思うわ。」と言ってました。
そもそも、”反プーチン!”と叫んではみたものの、プーチンさんに代えて大統領にすべき人がいない。長いこと一党独裁で、”席を譲る”というリーダー交代が当たり前になってしまったロシア。いざ民主的にと言ったって、選ぶべき人が見つからない・・・。
徐々にプーチンさんの支持率も回復してきて、ゴチャゴチャ言っててもこのまま難なくプーチンさんが過半数を取るんだろうなーと私は思い始めていました。
-なんで代わりの人がいないのか?
日本やアメリカのように「我こそは!」と大統領選に出てくる有力な候補が、与党にも野党にもいない。
-なぜか?
当然と言えば当然。
ソ連時代からプーチンさんまで、物申す”危険な人物”は葬り去られて来た。
ホドルコフスキー氏は今も監獄の中。
今回大統領選に立候補しているプロホロフ氏も、前に書いたように野党党首となった時に「プーチン反対」と言ったら即刻クビになっちゃった。
ロシア議会には、現在与党以外に「共産党」「公正ロシア」「自民党」の3野党が議席を持ちますが、「共産党」はソ連時代が良かったと思っている人たちの受け皿、他の2野党は日和見的、いずれも当たり障りの無い存在なのでしょう。
今回の大統領選にもそれぞれの党首が立候補します。
が、イリーナによれば誰も大統領になる気なんか無いんだそうです。
イリーナいわく、「彼らにとっては現在の立場が最も居心地が良く都合が良いの。それ以上になる気なんか無いしその能力も無い。」
なるほど。
だからこそ野党党首としてプーチンさんと共存できているわけですね。
共産党党首のジュガーノフ氏、なんと17年も党首をしています!
よっぽどプーチンさんと相性が良いのでしょう(笑)
一方、議席が無いけれど政党として認められている『ヤブロコ』という野党があります。
私のわかる範囲ではこの『ヤブロコ』は本物の野党で、12月下院選の時はリベラルなマスコミなどが応援しているようでした。創始者のヤブリンスキーさんも、政治経験が長くなかなか骨のあるリーダーに見えます。
イリーナにどう思うか聞いたら、思い出したように「確かにそうね。彼は賢く優秀な人だと思うわ。」と同意してました。
しかし、過去に問題(前述のホドルコフスキー氏からの違法献金?)があったらしく、政党としては不人気のよう。まあ、これも当時の政権に”ハメられた”という噂も・・・
ロシアでは選挙で7%以上の得票が無いと足切りで議席が与えられません。
『ヤブロコ』は政党でありながら、現在議席ゼロ。
12月の下院選では、追い風を受けて議席を得るのでは無いかと期待されていました。
が、またしても議席ゼロ・・・
”反政府”と言いつつ無難なところに投票しちゃうところがロシアらしい。
で、ここでやっと今日のタイトル。
この『ヤブロコ』の創始者ヤブリンスキーさん、大統領選に名乗りを上げました。
反政府派の受け皿になるであろうと思われ、都市部では支持されるという予測もあったようです。
が、立候補するのは簡単では無いのです。
議席を持たない政党から立候補するには、200万人もの署名を集めて提出する必要があります。200万人ですよ!名古屋市全員が署名するくらいの数です!
引越し荷物かと見紛うような量の、署名の入った段ポールを提出してました。
こういう話、前にも書きました。
12月のリペツク市長選の時です。
有力候補と見られていた対抗馬の議員さん、署名が不正だと難癖をつけられて立候補させてもらえませんでした。→『今日はロシア下院議会選挙の投票日』
そして、大統領選でもまた・・・
「25%の署名が不正なので、立候補は受けつけられない」と。
こちらも門前払いです!
しかし、これ、大統領選には都合が良いのかもしれませんが、反政府派には”火に油”でしょう。
何よりも”公正な選挙を!”と訴えている人たちを刺激するのは必至。
しばし沈静化していた空気が一気に変わることでしょう。
なんでこうなるかね~??
旧態依然な手段を使っちゃダメだって、私にだってわかるよ~
来週4日にまた大規模集会があるらしいです。
さぞかし盛り上がることでしょうねぇ・・・
ロシアの大統領ですが、ウィキペディアにはこう書かれています。
『国民による直接選挙で選ばれる。被選挙権はロシアに10年以上居住した35歳以上のロシア市民であること。』
若い世代に選挙権が無いというのは、プーチンさんにとってはプラスでしょう。
イリーナも「選挙は不正で問題だけど、大統領になるのはやっぱりプーチンだと思うわ。」と言ってました。
そもそも、”反プーチン!”と叫んではみたものの、プーチンさんに代えて大統領にすべき人がいない。長いこと一党独裁で、”席を譲る”というリーダー交代が当たり前になってしまったロシア。いざ民主的にと言ったって、選ぶべき人が見つからない・・・。
徐々にプーチンさんの支持率も回復してきて、ゴチャゴチャ言っててもこのまま難なくプーチンさんが過半数を取るんだろうなーと私は思い始めていました。
-なんで代わりの人がいないのか?
日本やアメリカのように「我こそは!」と大統領選に出てくる有力な候補が、与党にも野党にもいない。
-なぜか?
当然と言えば当然。
ソ連時代からプーチンさんまで、物申す”危険な人物”は葬り去られて来た。
ホドルコフスキー氏は今も監獄の中。
今回大統領選に立候補しているプロホロフ氏も、前に書いたように野党党首となった時に「プーチン反対」と言ったら即刻クビになっちゃった。
ロシア議会には、現在与党以外に「共産党」「公正ロシア」「自民党」の3野党が議席を持ちますが、「共産党」はソ連時代が良かったと思っている人たちの受け皿、他の2野党は日和見的、いずれも当たり障りの無い存在なのでしょう。
今回の大統領選にもそれぞれの党首が立候補します。
が、イリーナによれば誰も大統領になる気なんか無いんだそうです。
イリーナいわく、「彼らにとっては現在の立場が最も居心地が良く都合が良いの。それ以上になる気なんか無いしその能力も無い。」
なるほど。
だからこそ野党党首としてプーチンさんと共存できているわけですね。
共産党党首のジュガーノフ氏、なんと17年も党首をしています!
よっぽどプーチンさんと相性が良いのでしょう(笑)
一方、議席が無いけれど政党として認められている『ヤブロコ』という野党があります。
私のわかる範囲ではこの『ヤブロコ』は本物の野党で、12月下院選の時はリベラルなマスコミなどが応援しているようでした。創始者のヤブリンスキーさんも、政治経験が長くなかなか骨のあるリーダーに見えます。
イリーナにどう思うか聞いたら、思い出したように「確かにそうね。彼は賢く優秀な人だと思うわ。」と同意してました。
しかし、過去に問題(前述のホドルコフスキー氏からの違法献金?)があったらしく、政党としては不人気のよう。まあ、これも当時の政権に”ハメられた”という噂も・・・
ロシアでは選挙で7%以上の得票が無いと足切りで議席が与えられません。
『ヤブロコ』は政党でありながら、現在議席ゼロ。
12月の下院選では、追い風を受けて議席を得るのでは無いかと期待されていました。
が、またしても議席ゼロ・・・
”反政府”と言いつつ無難なところに投票しちゃうところがロシアらしい。
で、ここでやっと今日のタイトル。
この『ヤブロコ』の創始者ヤブリンスキーさん、大統領選に名乗りを上げました。
反政府派の受け皿になるであろうと思われ、都市部では支持されるという予測もあったようです。
が、立候補するのは簡単では無いのです。
議席を持たない政党から立候補するには、200万人もの署名を集めて提出する必要があります。200万人ですよ!名古屋市全員が署名するくらいの数です!
引越し荷物かと見紛うような量の、署名の入った段ポールを提出してました。
こういう話、前にも書きました。
12月のリペツク市長選の時です。
有力候補と見られていた対抗馬の議員さん、署名が不正だと難癖をつけられて立候補させてもらえませんでした。→『今日はロシア下院議会選挙の投票日』
そして、大統領選でもまた・・・
「25%の署名が不正なので、立候補は受けつけられない」と。
こちらも門前払いです!
しかし、これ、大統領選には都合が良いのかもしれませんが、反政府派には”火に油”でしょう。
何よりも”公正な選挙を!”と訴えている人たちを刺激するのは必至。
しばし沈静化していた空気が一気に変わることでしょう。
なんでこうなるかね~??
旧態依然な手段を使っちゃダメだって、私にだってわかるよ~
来週4日にまた大規模集会があるらしいです。
さぞかし盛り上がることでしょうねぇ・・・
ヤブリンスキイ氏の大統領選挙戦脱退によせて
マリア ヴェスノフスカヤ
25.01.2012, 18:35
アレクサンドル・クドリン前財務相が、大統領選から脱退するグリゴリイ・ヤブリンスキイ氏と協力する用意のある事を明らかにした。クドリン前財務相は、自身のブログの中で、「民主勢力団結に向けた」共同作業に関して述べている。一方、24日ロシア中央選挙管理委員会は、大統領選挙に出馬表明している大富豪ミハイル・プロホロフ氏の登録問題を検討した。 又中央選管は、12月の下院選挙での違反に関する所謂グリーン・ブックを提出した。
クドリン氏は以前、自身のツイッターで、民主勢力結束に関する協議は、もう長い間続けられている事に言及していた。VOR記者はヤブリンスキイ氏を大統領選挙候補者として推した「ヤブラコ」のセルゲイ・イワネンコ副代表に、話を聞いた― 「今肝心なのは、実勢に活動する機構作りだ。『ヤブラコ』は大統領選挙への参加を試みたが、除外されてしまった。しかし我々は、仕事を続けるだろうし、民主的見解をともに分かち合う人々は、我々の同盟者である。」
引用元: VOR ロシアの声.
by chigasaki-na
| 2012-01-26 04:49
| ロシアの今